「ChatGPT」を使用して「Excel」の数式を作成するには

「ChatGPT」を使用して「Excel」の数式を作成するには

「Microsoft Excel」は、企業の在庫を追跡したい人や家庭の食料品の予算を立てたい人にとって、非常に便利なツールだ。しかし、このプログラムを使用する上で最も難しいのが数式であることは、疑いようのない事実である。

提供:Maria Diaz/ZDNET
提供:Maria Diaz/ZDNET

求めている結果を得られる数式の記述方法を理解するのが難しい場合もある。スプレッドシートに大量のデータがあり、単純な合計の計算よりも複雑な数式が必要な場合はなおさらだ。しかし、「ChatGPT」が登場したことで、そうした状況は変わりつつある。

 ChatGPTやそのほかのAIチャットボットを利用すれば、「ExcelFormulaBot」のような専門のウェブサイトに登録しなくても、Excelの数式を無料で簡単に作成できる。ChatGPTや「Bing Chat」などのAIを使用して「Microsoft Excel」(や「Googleスプレッドシート」)の数式を作成する方法が優れているのは、明確な指示を出しさえすれば、どんなに単純な数式も、どんなに複雑な数式も作成できることだ。
提供:Screenshot by Maria Diaz/ZDNET
提供:Screenshot by Maria Diaz/ZDNET

ChatGPTでExcelの数式を作成する方法

必要なもの:ChatGPTを使用してExcelの数式を作成するには、Microsoft ExcelまたはGoogleスプレッドシートにアクセスできることが必要である。どちらのアプリケーションでも数式を使用できるからだ。ChatGPTにアクセスするには、OpenAIのアカウントも必要である。

AIチャットボットはとても賢いが、ニュアンスの理解に関しては人間よりも劣っており、間違いを犯したり、プロンプトを誤解したりする可能性もある、ということに注意してほしい。

1. ChatGPTとスプレッドシートを開く

ExcelまたはGoogleスプレッドシートでスプレッドシートを開いた後、chat.openai.comに移動して、ChatGPTにアクセスする。ログインしていない場合は、OpenAIアカウントを使用してログインしよう。その画面から、アカウントを作成することも可能だ。ログインすると、ChatGPTと対話できるページが表示される。

ここでは、例として下のスプレッドシートを使用する。これは、2023年1月における架空のデバイスの在庫だ。A列に45種類の製品があり、それぞれの製品にSKU番号(B列)、在庫数(C列)、1月の購入数(D列)、単価(E列)、小計(F列、この列では、すでに数式が使われている)のデータがある。

ChatGPTを使用して、売上税(G列)、販売業者への手数料(H列、画像には含まれていない)、合計(I列、画像には含まれていない)、翌月への繰り越し在庫数(J列、画像には含まれていない)などを計算する数式の簡単な例をいくつか作成する。

提供:Screenshot by Maria Diaz/ZDNET
提供:Screenshot by Maria Diaz/ZDNET

2. ChatGPTに極めて明確な指示を与える

このステップでは、ChatGPTで何をやりたいのかを説明して、必要な数式を尋ねる。これを成功させるには、数式で何をしたいのかをChatGPTに明確に説明する必要がある。

これ以上ないほどの明確さで説明することが重要である。誤解が原因で、ChatGPTが間違いを犯すと、不正確な値が表に表示されてしまう可能性があるからだ。高校2年生の自分がコンピューターラボの先生と話しているところを想像しながら、特定の数式の作成方法を尋ねてみよう。

スプレッドシートの残りの数式をChatGPTに作成させたいのなら、非常に明快かつ具体的に説明する必要があるので、ここでは、「F列の金額の売上税(税率は6%)を計算するExcel数式を記述してほしい」とChatGPTに伝える。

F列のどの行で数式を開始したいのかを具体的に伝えなかったため、ChatGPTはF2を選択した。提供:Screenshot by Maria Diaz/ZDNET
F列のどの行で数式を開始したいのかを具体的に伝えなかったため、ChatGPTはF2を選択した。
提供:Screenshot by Maria Diaz/ZDNET

3. 数式をコピーしてExcelに貼り付ける

ChatGPTの数式をコピーして、Excelで結果を入力したいセルに貼り付け、必要な編集を実行する。残りのセルに入力する前に、結果が正しいことを可能な限り注意深く確認してほしい。

下の例では、売上税の計算に含める必要がある正しいセル(F3)が反映されるように数式を修正した。

左上の緑色で囲まれた数式がChatGPTによって作成されたものだ。右端の緑色で囲まれたセルに、その数式の結果が表示されている。提供:Screenshot by Maria Diaz/ZDNET
左上の緑色で囲まれた数式がChatGPTによって作成されたものだ。右端の緑色で囲まれたセルに、その数式の結果が表示されている。
提供:Screenshot by Maria Diaz/ZDNET

4. 残りの数式を追加する

必要な残りの数式を追加していく。最初は、手数料の計算だ。「F3セルの金額にかかる10%の手数料を計算する数式を作成してほしい」とChatGPTに伝えた。

提供:Screenshot by Maria Diaz/ZDNET
提供:Screenshot by Maria Diaz/ZDNET

5. 表を完成させる

手数料を計算する数式を追加したら、次の2つの列に進んで、合計と繰り越し在庫数を計算して表を完成させる。

提供:Screenshot by Maria Diaz/ZDNET
提供:Screenshot by Maria Diaz/ZDNET

続きは ZDNet へ

その他カテゴリの最新記事