事例:auコマース&ライフ:eコマースサイトで利用するデータ分析基盤をマルチクラウドで実現

事例:auコマース&ライフ:eコマースサイトで利用するデータ分析基盤をマルチクラウドで実現

auコマース&ライフ:eコマースサイトで利用するデータ分析基盤をマルチクラウドで実現

新データ分析基盤の中心となるデータ ウェアハウスには BigQuery を採用しました。その理由を亀田氏は次のように話します。

「採用にあたってもっとも大きかった要素は、データ保存に対するコスト パフォーマンスが高いという点です。また、アナリストの方々にとってデータベースの管理にかかる手間が少ないことや、複雑なクエリの処理速度が速いというのも大きなポイントでした。データ分析基盤にとって一番大切なことはお客さまの使い勝手だと考えています。いくらデータを整備したところで活用してもらえなければ意味がありません。その点 BigQuery については、ドキュメントが豊富で使い勝手が良いということで社内のユーザーからの評価が高く、それも採用の後押しになりました。」

auコマース&ライフのデータ分析基盤では、モール事業をはじめとするさまざまな事業からデータを集め、それを統合して分析用のデータを整理します。各事業のシステム インフラとしては 他社クラウド サービスも広く利用されていることから、データの収集にはそれら従来のシステムとの連携を考慮する必要がありました。そこで新データ分析基盤では、各事業からデータを収集するデータレイク層については従来システムと親和性の高いクラウド サービスで構築し、分析用に加工したデータをデータ ウェアハウスとなる BigQuery に取り込むというマルチクラウド構成を採用しました。

マルチクラウド構成にしたことで、各事業用のシステムからはシームレスにデータを収集しつつ、データの分析や活用を行う部分については BigQuery やその他の Google Cloud のプロダクトを活用して柔軟に機能拡張できるようになったとのことです。

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新データ分析基盤をベースに開発したデータロード機能で大幅なコスト削減に成功

auコマース&ライフではプロジェクトの第一段階として、データ分析基盤全体のうちのデータレイク層と、そこから BigQuery にデータを取り込むデータ ウェアハウス層、そしてそれをベースとした販促オートメーション機能およびデータロード機能をリリースしました。

「販促オートメーション機能とは、商品ページを訪れた上で商品購入には至らなかった初めてご利用いただくお客さまや、初めてお買い物していただいたお客さまをセグメントし、以降にご来訪がない且つご購入からお時間が経過しているお客さまを対象に、商品の割引クーポンを自動配信する機能です。au PAY マーケットに出店している店舗さまから提供される割引のバジェットについて、そのバジェットの対象となるお客さまを自動で選択して販促を実施することが可能なため、ご出店店舗さまにとっては、購入につながる可能性の高いお客さまに対する機会ロスを手間をかけずに防ぐことができるというメリットがあります。それに加えて au PAY マーケットをご利用のお客さまに対して、購入を検討中の商品がお得に購入できるようになった際に通知するという機能も備えています。」(亀田氏)

この機能のバックグラウンドでデータロード機能を使用しており、大きな成果を上げていると亀田氏は語ります。

「販促オートメーション機能で特に大きな効果として実感しているのは新規データの取り込みに関する部分になります。従来はデータの取り込みが発生する度にベンダーさまに依頼して実施してもらう必要があったので、コストがかかるのと、スピード感が上がらないという問題を抱えていました。今回これを内製化できたことで、新規のデータ取り込みにかかるコストは約 10 分の 1 ほどに削減でき、対応スピードも大幅に向上しました。」

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