Microsoftが2つの発表、ChatGPTとWindows 11がさらに便利になる

  • 2023.05.26
  • AI
Microsoftが2つの発表、ChatGPTとWindows 11がさらに便利になる

Microsoft(マイクロソフト)が生成AIをBing検索に導入してはや約100日。ものすごいスピードで変化するAI界隈なので、すでに昔のことのような気がしてしまいます。

が、MicrosoftとOpenAIによるAI進化はまだこれから。ChatGPT有料版にBing検索が導入されました。

ChatGPT PlusがBing検索に対応

アメリカ現地時間5月23日に開催されたMicrosoftの年次カンファレンスBuildにて、ChatGPTとBing検索のタッグを発表。発表後すぐからChatGPTでBing検索が利用できるようになっています。

ただ、これを使えるのは有料版のChatGPT Plusユーザーのみ(無料版ユーザー、または検索機能をオンにしない場合は、ウェブ上にある最近の情報にアクセスできない)。

Microsoftは、無料版ユーザーに向けてもBingの相互運用を近いうちに導入する考えですが、それには公式プラグインが必要

さらに、プラグイン利用はChatGPT有料版ユーザーの機能なので、このあたりがどう変わっていくのかは気になるところ。

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ChatGPT Plusユーザー向け、Bing検索をONにする画面。
Screenshot: Microsoft

Microsoftいわく、これによってChatGPTの回答が、現在Bing AIを使って得られる引用文と合わせて「ウェブデータと検索に基づいた」ものになるといいます。

OpenAIは、先週、ChatGPT公式アプリをリリースしたばかりですが、こちらも現状はプラグインは未対応。今回のBing/ChatGPTの相互運用によって、ファーストパーティによるモバイルネット検索可能なAIが非常に効率的に実現されることになります。

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Google(グーグル)が自社AI対応のGoogle検索エンジンに熱をいれていることを横目に、Microsoftもネット検索対応AIという市場でトップを行くための足固めに余念がありません。

また、今回の対応によって、MicrosoftとOpenAIの関係もさらに密接なものになります。

自社プラットフォームでのAIアプリやプラグインの開発を強く勧めているMicrosoftとしては、密接大歓迎。Microsoftは、ChatGPTと同じプラグイン規格を採用すると言っているので、プラグインによる追加機能は、MicrosoftのAI対応アプリ(365 suiteやWin 11 Bing AIサイドバーなど)でも使えるということですね。

エクスペディア、Instacart、トリップアドバイザー、Redfin、ZillowなどのプラグインもBingで使えるはず。つまり、チャットbotでホテルの価格を調べたり、予約したり、商品をカートにいれたりできるということです。

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マイクロソフト&OpenAI向けのプラグインを開発している企業

WIndows 11にAI機能Copilotが追加

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デスクトップのサイドバーにAIアシスタント「Copilot」が。
Screenshot: Microsoft

すでにWindows 11のタスクバーにある検索バーからBing AIが使えるようになっていましたが、今回のアプデはそれを加速。AIを直でWindows 11に組み込みました

Microsoftいわく「Windows Copilot」は、ユーザーの設定変更、アプリ起動、音楽プレイリストの選択などが可能。Bingを介してウェブにも繋がっています。Windows 11デスクトップのサイドパネルからチャットbotが使えます。

こちら、6月のWindows 11プレビュー版で配布予定。

Windows 11で使用できるAIアプリを充実させるため、Microsoft Storeに「AI Hub」も追加。おすすめのAI系アプリをまとめます。

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また、ユーザーがストアでのアプリレビューに惑わされることがないよう、Microsoft AIによるレビューも実施。ユーザーはAI生成のレビュー要約をリクエストでき、これは何百何千というレビューからハイライトとなる箇所をすっきり3行にまとめたシンプルな要約を想定しています。

ブラウザEdgeにもCopilot追加

MicrosoftのAIへの取り組みはかなり全方位的です。

Microsoftの自社ブラウザである、Edgeにもサイドパネルを通じて365 Copilot(テキスト生成、メール返信などが可能)を統合します。EdgeにはすでにBingチャットが統合されているので、Copilot追加でさらにAI補強が進みます。

以上、エンドユーザー向けの話。Microsoftは企業向けにはさらに先を走っており、言語モデルによる新たな解析プラットフォーム「Microsoft Fabric」も発表。企業が収集する膨大なデータの理解をサポートします。

Buildカンファレンスでは、Bing AIローンチ後、アプリの1日のダウンロード数が8倍に増えたことも明かされました。

3月の公式ブログにて、Bingの1日のアクティブユーザー数が1億人を突破したことも発表していました。日々何十億人という人がネット検索をすると思えば、現状Bingユーザーは少数派であり、Google検索とBing検索の間にはまだ大きな差があるのですけどね。

GIZMODO より

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