日本は「Salesforce」ユーザーの伸びが突出–Oktaが業務アプリの利用動向調査

日本は「Salesforce」ユーザーの伸びが突出–Oktaが業務アプリの利用動向調査

日本は「Salesforce」ユーザーの伸びが突出–Oktaが業務アプリの利用動向調査

Okta Japanは2月16日、業務アプリケーションの利用動向をまとめた年次調査「Businesses at Work 2023」の結果を発表した。同社が提供するアプリケーション統合基盤「Okta Integration Network」(OIN)の匿名化されたデータを基に、ID管理サービスを経由してどのような業務アプリケーションが利用されているのかを分析したものである。調査期間は2021年11月1日~2022年10月31日。

米Okta コンテンツマーケティング担当ディレクターのLauren Everitt(ローレン・エベリット)氏は会見で、企業が業務利用するアプリケーション数について「平均的な企業で89個、従業員数2000人以上の大企業では前回調査の平均195個から8%増の平均211個を使用していた。これは調査を始めた2016年当時と比べて100%増となっている」と明かし、現在の企業活動が膨大な数のアプリケーションによって支えられていることを指摘した。

米OktaのLauren Everitt氏
米OktaのLauren Everitt氏

なお、20222年までの調査では「(あるアプリケーションを利用している)ユーザー企業数の成長」と「(あるアプリケーションを利用している)ユニークユーザー数の成長」をそれぞれ別々に集計していたが、2023年はこの2つの指標を横軸と縦軸で4象限に分けた図表として可視化している。

図表右上に位置する「成長リーダー」(顧客企業数/ユニークユーザー数がともに増加しているアプリケーション)としては、「コラボレーション」「セキュリティ」「開発者向け」「セールス&マーケティング」「ビジネスサプライ」の5つの分野で15のアプリケーションが位置付けられた。なお、成長率ではなく顧客数という観点(円の大きさ)では「Micorosft 365」がトップで、「Amazon Web Services(AWS)」「Google Workspace」「Salesforce」「Zoom」が続いた。

なお、上の図表ではアプリを利用している顧客企業数を横軸、ユニークユーザー数を縦軸にとってアプリケーションを配置し、さらにそのアプリケーションの顧客企業数を円の大きさで示している。このため、ユーザー総数は少ないが急激に成長している新興アプリケーションが成長リーダー(右上の象限)に位置づけられる一方、既に多数のユーザーを獲得している定番化したアプリケーション(大きな円で示される)は伸び率という点では不利になるため図表の原点付近に集まっている。

顧客企業数とユニークユーザー数はおおむね相関するため多くのアプリケーションが左下から右上へというエリアに集まるが、「ユーザー企業数は増えているが企業内でごく限られたユーザーだけが使用するのでユニークユーザー数はさほど伸びない」という場合は右下に、「採用企業数は減少傾向だが企業内で利用が拡大しておりユニークユーザー数は伸び続けている」という場合は左上にそれぞれ外れて位置付けられるものと考えられる。

また、今回の調査では初めて日本独自の図表が作成された。顧客数が少ないアプリケーションは成長率が誇張されてしまうことから顧客数が少ないものを除外する閾値を設けた結果、7個のアプリケーションについてのみ記載されている。

図表右上の「成長リーダー」に位置付けられたのはSalesforce、Google Workspace、Microsoft 365で、特にSalesforceはユニークユーザー数の伸び率が突出しており、前年比133%増を記録している。AWSは顧客企業数は減少しているもののユニークユーザー数では前年比で80%増だった。なお、顧客数で見るとトップはGoogle Workspaceで、Microsoft 365、AWS、「Slack」「Box」、Salesforce、Zoomの順になっている。

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