サプライ チェーンにおける森林破壊を追跡するディープ ラーニングの概要
はじめに
私の経験上、機械学習でよくあることは、さまざまなアルゴリズムを試行錯誤し、目的の成果が得られるまでテストするプロセスを放棄してしまうことです。Google の同僚と私は 🌍People and Planet AI(人と地球の AI)という YouTube シリーズで、Google Cloud や Google Earth Engine を使って環境目的でモデルのトレーニングとホストを行う方法について解説しています。私たちの狙いは、ディープ ラーニングの活用を後押しすることです。この動画シリーズに違う名前を付けるとするなら、「AI for Minimalist(最小主義の AI)」とでも呼べそうです。😉 ユースケースのほとんどで人工ニューラル ネットワークを推奨しているからです。今回のエピソードでは、ディープ ラーニングとは何か、そしてサプライ チェーンにおける森林破壊を追跡するためにどう利用できるかについて概要をご紹介します。また、本ブログでは、2022 年の Geo For Good Summit で発表した誰でも利用できるアーキテクチャとプロダクトの概要にも触れます。コードの詳細にご興味がある方は、エンドツーエンドのサンプルをご覧ください(画面の下部にある [Open in Colab] をクリックすると、ノートブック形式のチュートリアルが表示されます)。
この記事の内容
- ディープ ラーニングとは
- 採掘サプライ チェーンにおける森林破壊を ML で測定
- Earth Engine 以外でカスタムモデルを構築する状況
- Google Cloud と Earth Engine でモデルを構築する方法
- 試してみる
ディープ ラーニングとは
世の中に数多くある ML アルゴリズムの中で、ディープ ラーニングや人工ニューラル ネットワークがほぼすべての教師あり学習ジョブに使用できる技術であることは知っていただきたいです。
ディープ ラーニングは異なる方法で問題に取り組む
デベロッパー プログラム エンジニア、David Cavazos
採掘サプライ チェーンにおける森林破壊を ML で測定
たとえば、ディープ ラーニングを使用して森林破壊を測定するとします。モデルの構築を開始するには、まず衛星画像を含むデータセットと、樹木がある場所とない場所を示す同じ数のラベルが必要です。次に、目標を選びます。ここでは、一般的な目標をいくつか紹介します。今回の例では、ピクセルごとに樹木があるかどうかを把握したいだけなので、バイナリ セマンティック セグメンテーションの問題になります。
レイヤと関数を選択したら、データをトレーニング データセットと検証データセットに分割します。この作業はすべて、目的の結果が得られるまで繰り返しテストすることが大切であると覚えておいてください。詳細については、8 分間のエピソードをご視聴ください。
Earth Engine 以外でカスタムモデルを構築する状況
ディープ ラーニングの概要について理解できたところで、今度は森林破壊モデルの構築で使用するツールについて説明します。まず、ここで重要な点を挙げると、Google Earth Engine は優れたツールで、あらゆる規模の組織が気候にプラスの影響を与えるために、地球上の変化に関する分析情報を見つけられることです。Google Earth Engine には機械学習アルゴリズム(分類器)が組み込まれており、ユーザーは機械学習の基礎知識さえあれば、すばやくこれらのアルゴリズムを起動できます。地理空間データで ML を使用する場合、手始めには Earth Engine が最適ですが、次のようなカスタムモデルの構築が必要な状況は複数存在します。
- TensorFlow Keras などのよく使用されている ML ライブラリを使用したい。
- 最先端のモデルを構築して、Google の Dynamic World のようなグローバルで正確な土地被覆地図プロダクトを作成したい。
- 処理するデータがほとんどの場合に多すぎて、Earth Engine の 1 つのタスクだけでは実行できないため、データをエクスポートする解決法を見つけたい。
上述のいずれかに共感したのであれば、専門知識や複数のプロダクトでの作業が必要だとしても、気合を入れてカスタムモデルの構築に飛び込みたくなるでしょう。ここで朗報です。ディープ ラーニングの使用は、頼りになる優れたアルゴリズムになります。
Google Cloud と Earth Engine でモデルを構築する方法
ご利用を開始するには、Google Earth Engine のアカウント(非営利団体の場合は無料)と、Google Cloud アカウント(ご利用を開始する場合、すべてのユーザーに無料枠あり)が必要です。使用するプロダクトを機能別に分けました。