アマゾンのクラウド事業が好調。市場シェアは39%、マイクロソフトなどが猛追中
「現代のコングロマリット」と呼ばれるほど、幅広く他業種展開するGAFAM企業。
ビジネス領域が重複し、競合するケースが増えている。クラウド市場はその1つといえるだろう。
クラウド市場において、GAFAM企業間でどのような競争状態となっているのか、2022年4~6月期決算の数字からその最新動向を探ってみたい。
アマゾンの売上構造
アマゾンは2022年7月28日に4~6月期決算を発表した。
売上高は、1212億3000万ドルとアナリスト予想である1190億900万ドルを超えた。この発表を受けアマゾンの株価は13%以上上昇したという。
2021年4~6月期の売上高1131億ドルからは7%の増加となる。一方、営業利益(operating income)は、前年同期の77億ドルから今期は33億ドルに下げた。
アマゾンの売上の大半を占めるのはEコマース事業での収益だが、クラウド事業や広告事業における収益も無視できない比率に拡大している。
Insider Intelligenceがアマゾンの2021年10~12月期の売上高を分析したところ、アマゾン事業は以下の比率で成り立っていることが分かった。
2021年10~12月期の売上高1374億ドルのうち、もっとも比率が高いのがオンラインストアでの売上で、その額は660億800万ドルに上った。次いで、コミッション、フルフィルメント/出荷などを含むサードパーティセラーサービスが303億3200万ドルだった。
そして3番目に位置しているのがアマゾンクラウドサービス「AWS」で、この時点の売上高は177億8000万ドル、前年同期比では40%という高成長をみせた。このほか、広告事業が97億2000万ドル、アマゾンプライムなどのサブスクリプションサービスが81億2000万ドル、店舗事業が46億9000万ドルという構造になっている。