クラウド図鑑 Vol.18

概要

Microsoft Office 365 は、クラウドを前提に設計されたオフィスソフトウェアやグループウェア、コラボレーションツールのソフトウェアスイートをオフラインまたはオンラインのSaaSとして提供するクラウドサービスである。Word や Excel、メールや情報共有、オンライン会議などの機能が集約されており、PCだけでなく、スマートフォンやタブレットなどで、どこからでもアクセスができる。2013年の米MicrosoftのSMB担当バイスプレジデントの発言によれば、「世界で見た場合、Office 365の事例のうち90%以上はSMBです。先日も新たに世界で25万社が採用企業としてリストに挙がりました」とのことである。

Office 365 の画面
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URL

https://www.microsoft.com/ja-jp/office/365/

2015年8月6日 株式会社クラウディット 中井雅也

機能

「Microsoft Office 365」で提供されるのは、Excel、Word、PowerPointの、いわゆるOfficeソフトウェアのオフライン版とオンライン版、および、OutlookとExchangeによるメールとカレンダーのオンライン版、Share PointやYammer、Skypeによるコミュニケーションとコラボレーションのソフトウェア、クラウドストレージのOne Driveなどである。スマートフォンなどのマルチデバイスに対応し、アプリケーションは、クラウドを通じて最新版に自動アップデートされ、システム管理者が行うバージョンアップやセキュリティ更新プログラムの適応など、煩雑な IT 管理の手間を削減する。

使いやすさ

多くのソフトウェアは、従来Microsoftが提供してきたものと同様の使い勝手であり、オンライン版でも従来どおりの使い慣れた操作が実現されている。画面、マニュアルなどは日本語化されている。

マニュアルや書籍など

日本語化されたマニュアルやチュートリアルなどの豊富なドキュメントやビデオが用意されている。書籍も出版されている。

拡張性

Office系のアプリケーションは、ほぼ社内利用に限定されユーザー数も多くなく、構造化データを中心とする処理でデータ量も大きくないため、あらかじめ用意されたクラウドの処理能力を超えて拡張性が問題になることは少ないと考えられる。またデータ容量が問題になりがちなExchangeでは標準でユーザーあたりのメールボックスが50GBとなるが、アップグレードにより容量無制限にできる。2014年12月からMicrosoftはOffice 365を日本の東日本リージョンと西日本リージョンから提供しており、同じく日本のデータセンターから提供しているAzureやDynamics CRM Onlineと共通の基盤を使用していると思われ、リソースなどの心配は少ないと考えられる。

可用性

Office 365では地理的に離れた2つのデータセンターを使い、システムとデータをバックアップしている。2014年12月以降は日本国内のデータセンターからサービスを提供している。サーバーもクラスター化されており、障害発生時には自動的にフェールオーバーする。データ容量が大きくなりがちなExchangeやOne DriveのバックアップもMicrosoftによって行われている。

SLA

月間稼働率が特定の月において 99.9%を下回ると料金が割り引かれる。

自動化機能

バックアップや復旧、ソフトウェアの更新などの運用タスクはクラウドサービスの一環として行われるため、基本的に利用者が運用作業をすることはない。

セキュリティ

様々なレベルの物理セキュリティ、論理セキュリティ、ネットワークセキュリティの対策でデータやシステムの安全性を高めている。ISO/IEC 27001に基づくセキュリティ フレームワークを採用 し、独立監査機関による ISO 27001 認定を取得している。Microsoft Online Service の情報セキュリテ ィ ポリシーは、オンライン サービスに固有の要件を強化した、国際標準化機構の ISO 27002 に準拠し,ISO 27001 認定を強化している。また、SAS70 Type II ( 顧客に属するデータの運用と処理に関しての制御と安全策に対する認証)、HIPPA ( アメリカの医療機関における患者情報の取扱いに関する法律)、FISMA ( 連邦情報セキュリティ マネジメント法)、EU Model Clauses(EU および欧州経済地域以外の国への個人情報移送に関するモデル契約条項) を取得している。Exchangeではマルウェア対策とスパム対策のプレミア機能によってメールボックスが保護される。

データセンターの場所

北米、南米、ヨーロッパ、日本と中国を含むアジアなど、グローバルの19 リージョンにわたるデータセンターで稼働しており、場所を指定することができる。日本でも東日本と西日本にデータセンターがある。

実績・シェアなど

2013年で、世界で25万社の実績とのことである。

エコシステム

通常のマイクロソフト製品のパートナーから販売している。

価格および支払い方法

機能別に、さまざまなエディションがあるが、最大ユーザー300人までの中小規模用の「Business」のエントリー版で1ユーザーあたりの月額費用:540円から、ユーザー数に制限のない「Enterprise」のエントリー版で1ユーザーあたりの月額費用:870円からとなる。通常のライセンスプログラムでの購入も可能で。