クラウド図鑑 Vol.4

概要

Cloud Foundry とは、オープンソースのPlatform as a Service(PaaS)ソフトウェアであり、Pivotal Software社がCloud FoundryをAWS上にホストしたPaaSサービスがPivotal Web Servicesである。ちなみに、NTTコミュニケーションズのCloudn PaaS, CunturyLinkのCenturyLink Cloud, IBM BluemixなどもCloud Foundryを使用したPaaSサービスである。Cloud Foundry のソフトウェアは初期の頃は VMWare社が開発を行っていたが、現在は EMC社とVMWare社によって設立されたPivotal Software社が開発のガバナンスを行っている。
PHP, Java, Ruby, Pythonなどでプログラムを開発すれば、仮想サーバーやストレージなどのインフラは自動的に生成される。費用は基本的にメモリー量あたりの時間単位の従量課金となる。

Pivotal Web Serviceのコンソール

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URL   http://run.pivotal.io
2015年5月22日 株式会社クラウディット 中井雅也

機能
アプリケーションが利用するデータベースやフレームワークなどのミドルウェアのサービス(PaaS)と、利用者が意識することは少ないがバックグラウンドで仮想マシンやストレージなどのインフラのサービス(IaaS)と、これらを制御するリソース管理やアプリケーション実行管理の機能を提供する。開発言語はPHP, Java, Ruby, Python, Node.js、Scalaをサポートする。 フレームワークはSpring, Rails, Sinatora, Playなどをサポート。ミドルウェアのサービスは標準でMySQL, PostgreSQL , MongoDB, Redis, RabbitMQを提供する。

使いやすさ
アプリケーションの管理のためのコンソールを提供しているが2015年5月現在の時点では日本語化されていない。ドキュメントも豊富にあるが全て英語である。デプロイや環境の操作においてはコマンドラインでの操作が基本となる。全般的にオープンソースカルチャーのソフトウェアおよびサービスであり、コマンドラインやGitHubが使えるスキルが前提となっているようである。

マニュアルや書籍など
マニュアルやチュートリアルなどのドキュメントが多く用意されている。しかしながら2015年5月の時点では全て英語である。

拡張性
実行インスタンスのメモリーやディスクの容量を追加できる。複数インスタンスによる負荷分散が可能である。自動スケール機能は標準では提供されていないため、スクリプトなどで対応する必要がある。

可用性
アプリケーションの健康状態モニター機能を提供し、インスタンスに障害が起きた場合でも自動的に復旧できる。Pivotal Web ServicesはAWS上で稼働しており、複数のAvailability Zone (AZ)に分散配置される。

SLA
2015年5月の時点でSLAはない。

自動化機能
Cloud Foundryはコマンドライン指向の環境であるため、様々な操作をスクリプトで自動化が可能である。

セキュリティ
アプリケーションは、それぞれ専用の「コンテナー」で隔離され、プロセスやメモリー、ファイルシステムは他のアプリケーションから分離される。通信トラフィックは基本的に暗号化される(HTTPS)。コマンドラインによる操作にも認証が必要となる他に、ネットワークのトラフィックのルールもファイアウォール(iptables)で制御されている。

データセンターの場所
AWSのUS Westリージョンを使用している。他のリージョンを指定することはできない。

実績・シェアなど
Cloud Foundryのような汎用のPaaSは、いまだにEarly adopter市場であり、Pivotal Web Serviceとしての実績情報は公開されていない。しかしながら、Cloud Foundryを採用しているプロバイダーは数多く、NTTコミュニケーションズのCloudn PaaS,CenturyLink Cloud, IBM Bluemix、VMware, HP等がPaaSを提供している。

エコシステム
20以上のISVソフトウェアがMarket placeから提供されている。また、単純にパートナーと言えないかもしれないが、上述のように、NTTコミュニケーションズのCloudn PaaS、CenturyLink Cloud、IBM Bluemix、VMware、HP等がCloud FoundryベースのPaaSを提供している。今後オープンソースのプロジェクトを運営していくCloud Foundry FoundationにはPivotal, EMC, VMWare, IBM, HP, SAP, NTT、JPMorgan Chaseなど40社以上が参加している。

価格および支払い方法
メモリー量によって時間単位の課金が可能となっている。USドルでのクレジットカード決済となる。60日の無料試用が可能。
参考価格としては、エントリーレベルの128MBメモリーのインスタンスで$2.70/月額。