ミシガン州ディアボーン市がデジタル サービスの変革により米国のモデル都市へ

  • 2023.03.14
  • DX
ミシガン州ディアボーン市がデジタル サービスの変革により米国のモデル都市へ

2023 年 2 月 22 日、ミシガン州ディアボーン市の Abdullah Hammoud 市長と市民の皆様に会いに同市を訪ねました。主な目的は、同市の IT およびデータ インフラストラクチャのモダナイズとデジタル サービスの提供に Google Cloud が協力することを発表することでした。同市の取り組みは素晴らしく、デジタル トランスフォーメーションを目指す米国の各都市にとってモデルになりうると確信しました。

ディアボーン市は自動車産業の誕生の地であり、Ford Motor Company の本社を擁する街です。産業に深く根ざし、起業家精神に溢れる街でもあり、勇気をもって決断する気風が受け継がれています。デトロイト市に接する同市の人口は約 11 万人1で、住民は多様性に富み、半数以上が家庭で英語以外の言語を話しています。

市長のご厚意でディアボーン市の隅々まで車で案内していただき、Google との連携が住民の生活に及ぼす影響を知ることができました。

住民のニーズにすばやく応える、より利用しやすい行政サービスの構築

たとえば、ディアボーン市は、さまざまな住民によりよいサービスを提供するために、主な市民サービスを複数の言語で提供し、24 時間 365 日、オンラインで利用できるようにする予定です。現在、市の手続きの多くは平日の営業時間内に限られているため、仕事場から離れて役所に行き、順番が来るまで待たなければなりません。今後、許可や免許などの重要な申請手続きを、オンラインですばやく済ませられるようになります。ウェブサイト上では、仮想エージェントにより、3 つの言語(アラビア語、英語、スペイン語)で市民ごとにカスタマイズした情報提供などのやりとりをチャットと音声通話で行います。このサービスには、Google Cloud Contact Center AI(CCAI)が活用されます。市のウェブサイトや書類は、Translation Hub と Document AI を活用して翻訳されます。これにより、市民は行政関連の重要な情報にアクセスして、サービスを利用しやすくなります。

職員の業務を効率化して、ディアボーン市のサービスを改善

同市では 1,600 人の職員が、重要な業務やコミュニティ サービスを管理しています。Google Cloud とのパートナーシップを通じて、職員全員が Google Workspace の高い安全性を誇る最新のクラウドネイティブな生産性向上ツールで共同作業を行い、効率的に業務を行えるようになります。300 人のフロントライン ワーカーには、初めて仕事用メールアドレスが支給されます。これまで紙の書類の処理作業に追われていた職員は、柔軟性の高い、リアルタイムの統合コラボレーション機能により、情報をデジタル化し、ワークフローを最適化できるようになります。これにより、データと分析情報を活用できるようにもなるため、市政のリーダーは十分な情報に基づいた意思決定を行うことができます。実装全体におけるセキュリティ対策の改善により、ディアボーン市の皆様には安心して変革に取り組んでいただけます。

専門能力開発と経済成長への具体的な方法を提供

ディアボーン市は、自動車、製鋼、ヘルスケアのイノベーションの中心地であり、若年労働者は、そうした職場で成功するための技術スキルを必要としています。そこで、今回の提携事業の一環として、市民のスキルアップのために、Google Cloud Platform の認定資格の取得を支援する取り組みを発表しました。同市は地元の非営利団体、ACCESS を通じて、トレーニング、教育、資格認定のサポートを行う予定です。

米国のモデル都市

Hammoud 市長と私は最後に、ディアボーン市とミシガン州の行政関係者、ディアボーン市民、地元の Google Cloud チームのメンバーとともに Henry Ford Museum of American Innovation を訪れました。Google は IT モダナイゼーションと、データが持つ力を活用した地方政府の変革に関するディスカッションをステージ上で行い、Google との提携への期待についても話しました。

ディアボーン市の事例は、デジタル トランスフォーメーションを通じて行政サービスを利用しやすくし、IT セキュリティを強化したいと考える米国の各都市にとってモデルになり得ると確信しています。

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