クラウド図鑑 Vol.54

「Cloud n (クラウド・エヌ)」は、NTTコミュニケーションズ(以下NTTコム)が提供するクラウドサービスで IaaS 、 PaaS とともに、リレーショナルデータベースのマネージドサービス 「RDB」 も提供している。クラウドアプリケーションのリレーショナルデータベースとして汎用的な「MySQL」をデータベースエンジンとして採用し、複数のデータセンターを使った冗長化による高可用性や、オブジェクトストレージを使ったバックアップによって耐障害性を高めたサービスである。2016年4月時点では、NoSQLやDWHのサービスはないが、NTTコムの基幹系指向のクラウドサービスとして位置づけされている「Enterprise Cloud」では、SAPのインメモリデータベースSAP HANAを提供する「SAP HANAメニュー」のサービスを2016年4月1日から提供開始している

Cloud n の「RDB」設定画面
cloud n rdb
(クリックで拡大)

URL  http://www.cloudn-service.com/
2016年4月13日  株式会社クラウディット 中井雅也

機能

 データベースエンジンとして MySQL 5.5/5.6 を提供し、日本語のポータル画面から簡単にセットアップ、運用、拡張ができる。手間のかかるデータベースの管理タスクはマネージドサービスとして自動的に行われる
 データベースのインスタンスは、1vCPU/2GBメモリーから最大8vCPU/16GBメモリーまで、ストレージ(DBディスク)は最大300GBまで。
 複数データセンターを使うMulti-Zone 構成と単一データセンターを使うSingle-Zone構成を選択可能。Multi-Zone構成では、MasterとSubMasterの2つのDBインスタンスが自動デプロイされ、サブマスタはホットスタンバイとして動作し、拠点を跨いでマスタとデータ同期する。マスタが故障すると、故障検知から数分後に、フェイルオーバー処理によりサブマスタがマスタに昇格し業務を継続し、新しいサブマスタは自動的に再構築され、再び冗長構成をとる。
 自動バックアップ機能により、1日1回のフルバックアップ、5分毎の差分バックアップを実行する。99.999999999%の堅牢性を実現している「Object Strage」にデータベース及びトランザクションログを自動的に保存する。バックアップデータ保持期間は最大35日まで指定することができる。
 ポイント・イン・タイムのリカバリーが可能で、最大5分前まで保持期間内の任意の時点にDBインスタンスを復元可能。
 DBセキュリティグループによって、ファイアウォールのような接続許可アドレスのルールを設定することで、DBインスタンスへの接続制限が可能。
 データベースのインスタンス作成や再起動、フェールオーバー、リストアなどのイベントを30日以内まで取得できるCloud n Monitoring で、DBインスタンスのCPU/メモリ/ストレージ利用率、 DB インスタンス接続数など、DB インスタンスの主要な情報を表示することができる。

使いやすさ

日本語のポータル画面から導入・設定などの操作ができる。日本で開発されたサービスだから当然だが、自然な日本語になっており、海外のクラウドサービスにある言葉の違和感がなく、操作性も考えられていて使いやすい。

マニュアルや書籍など

NTTコミュニケーションズによって、主要な情報やマニュアルなどは全て日本語で提供されており、内容も図や画面例などが多くわかりやすい。またFAQや技術者用のブログなど情報は全般的に充実している。

拡張性

データベースのインスタンスのCPUや、メモリ容量・ディスク容量の拡張が可能。1vCPU/2GBメモリーから最大8vCPU/16GBメモリーまで、ストレージ(DBディスク)は最大300GBまで(ただし300GBディスクへの拡張は不可)。

可用性

複数データセンターを使うMulti-Zone 構成と単一データセンターを使うSingle-Zone構成を選択可能。Multi-Zone構成では、MasterとSubMasterの2つのDBインスタンスが自動デプロイされ、サブマスタはホットスタンバイとして動作し、拠点を跨いでマスタとデータ同期する。マスタが故障すると、故障検知から数分後に、フェイルオーバー処理によりサブマスタがマスタに昇格し業務を継続し、新しいサブマスタは自動的に再構築され、再び冗長構成をとる。

SLA

2016年4月の時点でSLAはない

自動化機能

データベースのインスタンス作成や変更、削除、再起動などをAPIで操作しプログラムで自動化できる。

セキュリティ

DBセキュリティグループによって、ファイアウォールのような接続許可アドレスのルールを設定することで、DBインスタンスへの接続制限が可能。SSLによる接続はサポートしていない。

データセンターの場所

「RDB」のサービスは東日本リージョンのみでの提供となる。

実績・シェアなど

明確なシェアなどの数値はないが、NTTコミュニケーションズが、製造、サービス、情報・通信、公共・教育、卸売・小売、金融・保険、建設・不動産、医療・福祉、メディア、運用、農林・水産など多岐にわたる国内事例を公開している。

エコシステム

NTTコミュニケーションズのパートナーソリューションプログラム(PSP)によって、エコシステムを拡大中

価格および支払い方法

従量課金で、かつ、上限の設定ができる。データベースのインスタンスは、1vCPU/2GBメモリーで1時間あたり11円/月額上限5200円〜8vCPU/16GBメモリーで1時間あたり72円/月額上限34000円。DBディスクは、30GBで1時間あたり0.8円/月額上限400円、100GBで1時間あたり2円/月額上限1000円、300GBで1時間あたり8.8円/月額上限4400円。基本的にクレジットカードでの支払いとなる。