クラウド図鑑 Vol.48

「Azure API Management」は、2014年9月に正式提供されたサービスで、AWSの「Amazon API Gateway」より先行していたAPI管理サービスである。これは、Microsoftが2013年10月に買収したApiphany社の技術をベースとしたものだ。2013年には、CA TechnologiesがLayer 7社を買収、IntelがMashery社とAepona社を買収するなど、大手企業がAPI管理の技術を持つ独立系のベンダーを統合した。Microsoftは、Apiphany社が持っていた、API管理のための使いやすいポータルやセキュリティ機能に、Azureの持つスケールアウトの機能や複数リージョンの展開による高可用性などを統合し、99.9%以上のSLAと秒あたり5000の要求を処理できる高いレベルのサービスとして提供している。現在プレビューの「API Apps」のAPIアプリも統合可能である

API Managementのポータル画面
azure api management portal
(クリックで拡大)

URL  https://azure.microsoft.com/ja-jp/services/api-management/
2016年2月24日 株式会社クラウディット 中井雅也
AWS Lambda / Amazon API Gateway
IBM Bluemix API Management 

 

機能

 APIゲートウェイの機能により、API 呼び出しを受け、バックエンドのアプリケーションにルーティングする。API キー、JWT トークン、証明書などの情報を検証し、使用量クォータとレート制限を適用し、実行をコントロールする。また、ダッシュボードによって、サービスの呼び出しをモニタリングする。
 使いやすい「発行者ポータル」と「開発者ポータル」の2つのポータルを提供する。
 発行者ポータルは、API プログラムをセットアップする管理インターフェイスで、API スキーマを定義またはインポートし、API を製品にパッケージする。またAPI のクォータや変換などのポリシーを設定し、ユーザーを管理する。API のパフォーマンス、エラー率、導入期間をほぼリアルタイムで視覚化できる。
 開発者ポータルは、開発者用のメイン Web として機能し、対話型コンソールを使用して API をテストする。またAPI キーを取得するために、アカウントを作成してサブスクライブする。

使いやすさ

API Managementのサービスインスタンスは、Azureのポータルで統一された操作によって日本語画面で作成できる。インスタンス作成後に提供される発行者ポータルと開発者ポータルは使いやすいが、画面は英語である。

マニュアルや書籍など

Microsoftによって、さまざまなWebページやドキュメントが日本語で提供されている。

拡張性

「ユニット」と呼ばれるキャパシティの単位で処理能力を追加していく。STANDARDレベルであれば、ユニットあたり1日700万回のAPI呼出しと32GBの転送、PREMIUMレベルであれば、ユニットあたり1日3200万回のAPI呼出しと161GBの転送が可能で、STANDARDは最大4ユニット、PUREMIUMは無制限のユニット追加が可能。キャッシュによる高速化とスケールアウトの機能が提供されている。Microsoftによれば最大で秒あたり5000要求の処理ができるという。

可用性

複数リージョンを使用して可用性を高めることができる。複数インスタンスの API プロキシを  Azure データ センターのうち任意の場所に設置し、要求は最寄りのプロキシに動的にルーティングされ、リージョンに障害があれば別リージョンを使用する。

SLA

単一リージョンのSTANDARDレベルで99.9%以上の時間、複数リージョン使用可能なPREMIUMレベルでは99.95%以上の時間、操作実行要求に応答することを保証

自動化機能

マネージドサービスとして提供されており、インフラの管理を意識することはない

セキュリティ

認証、レート制限、クォータでシステムを保護。ネイティブ認証プロトコルでバックエンドに接続し、フロントエンドの要求に応答する

データセンターの場所

東日本、西日本を含むAzureの主要リージョンからサービスが提供されている。

実績・シェアなど

Wellmark、BLUEGARDEN、SpeaktoitなどがMicrosoftのWebで紹介されている。

エコシステム

Azureのパートナー各社がインテグレーションサービスを提供できると思われる。

価格および支払い方法

開発とテスト用のDEVELOPERレベルでは、161.16円/日。単一リージョンでの本番環境用のSTANDARDレベルでは、1ユニット2300.10円/日。複数リージョンでの本番環境用のPREMIUMレベルでは、1ユニット9373.80円/日。STANDARDレベルであれば、ユニットあたり1日700万回のAPI呼出しと32GBの転送、PREMIUMレベルであれば、ユニットあたり1日3200万回のAPI呼出しと161GBの転送が可能で、STANDARDは最大4ユニット、PUREMIUMは無制限のユニット追加が可能。